スキップしてメイン コンテンツに移動

妊婦さんの腰痛と子宮収縮とアレクサンダーテクニーク


妊婦さんの腰痛子宮収縮アレクサンダーテクニーク



普段ドラマを見ない僕もコウノドリを観ていました。

泣けますね、新しい命が誕生する奇跡。そしてその瞬間に起こるいろいろな人間ドラマ。

大げさで、ちょっと普通にしていれば起こらないような場面もありますが、

大変勉強になりました。

そして、心の準備ができました。


3ヶ月前ですが、子供が生まれました。

妻の頑張りと、病院の温かいサポート。

そして、あんな"大きいの"がお腹から出てくる不思議。

ブリッと出てきた!

そんな感じでした・・・



本当に嬉しい出来事が起こりました。

これからは、ウチの子を観察しまくって、アレクサンダーテクニークに

役立てようと思います。

子供から学ぶ。良いことかと思います。


さて、妻が妊娠中はなるたけサポートをしていたので

その時の気づきについても書いていこうと思います。

妻は整体師なので、かなり自分で自分を整えています。

まさに健康体。

というわけで、最初は特に心配していなかったのですが、

やはり、一つの命を育むのは簡単ではないんですね。

8ヶ月目に、整体の仕事を一時休業しました。

やはり、お客様はギリギリになればなるほど来てくれます。

とても嬉しいことで、セラピスト冥利につきるとこですが、

僕としては、ちょっと心配でした。

さらに良くなかったのは、

その後すぐに、引越し作業を始めたことです。

8ヶ月目ともなるとと結構お腹も大きくなってますので、

立ち上がり、座る、物を持ち上げるなどの動作に

今までのようにはいかない苦労が見てとれました。

それでも、我慢強い妻は、引越し作業を続けてくれましたが、

やはり身体への負担が・・・

その頃から徐々に


腰が、いつもより反り始めたのです



アメリカ人に比べると日本人の妊婦さんは

それほど反り腰ではないかなと思いますが

それでもやはり結構見かけます

腰が反り気味の方は、お腹を緊張させる傾向があります。

腸腰筋をはじめ、お腹周り、股関節周りに余計な緊張が出てきやすい。

妻も、その辺りから腹痛を感じることが多くなっていったようでした。

しかし、多くの方がお腹を緊張させているという実感が、実はない。


無意識にお腹を緊張させるクセ

というのが問題なんですね。


そうなってしますと、何かを持ち上げるなどの動作の時、

さらには立つ・座るの動作でさえ

お腹を緊張させすぎてしまいます。

すると腰椎の前弯が強くなりすぎて、腰への負担となってしまいます。

ちょうど太った中年のおじさんのように。

そして、もう一つ妊婦さんに大事なことは

子宮へのストレス。

過度な子宮へのストレスが良くないのは、妊婦さんならお分かりかと思いますが

ストレスによって、子宮が収縮してしまうと切迫早産の可能性も出てくるでしょう。



子宮内圧があがると


お腹に緊張があることによって腹圧が上がります。

腹圧が頻繁にかかると子宮内圧をあげてしまい、子宮が刺激されてしまうのです。

担当医によると

腹筋が緊張しすぎると、大きくなってきた子宮と擦れて

出血しやすくなる、と聞きました。

また、僕の友人には、出産予定の2ヶ月ほど前から、入院。

絶対安静で、特にお腹には力を入れないようにと言われたとも聞きました。



なぜ、アレクサンダーテクニークの身体の使い方が

妊婦さんの助けになるか?


アレクサンダーテクニークの身体の使い方では、

基本的には腹筋は使わなくても大丈夫なんです。

実際には全く腹筋を使わないというわけではなく、

余計な緊張は要らないということです。

僕の師匠のギオラや、他のATの先生は


「Buddha belly 」(仏陀のお腹)


がいいんだと言って、

学校が入っている建物内にあったブッタの像のお腹をさすっていました。


ちょうどこんな感じです。

まーここまでは極端かもしれませんが、お腹は締めてなくていいんです



姿勢を保つために、腹筋を使うのが良いと以前から言われていますが、

機能的に見ると、お腹を締めるのは自然では無い。

試しに、お腹を「ウッ!」と締めてみてください。

そのまま深呼吸や、背骨を曲げ伸ばしをしたり、捻ったりしてみてください。

いかがでしょう?

呼吸がラクでした?

脊柱や骨盤の自然な動きを妨げているように感じませんか?

アスリートや6Packsが欲しければまた話は別ですが、

普通の人が日常生活を送るのにはそんなに腹筋は要らない。

では、どうすれば腹筋への過度な緊張や腰部への負担を減らせるのか?


それは

アレクサンダーテクニークの身体の使い方を身につけるのがいいのですが

大事なポイントとなる点を挙げるならば


①プライマリーコントロール 頭−首−背中をより良い関係にすること










全ての動きにおいて、やはり身体の一箇所ないしいつもの箇所にばかり

負担や緊張があるのは良くない。

全身のコーディネーション(協調性)を改善するためにもまずは

プライマリーコントロールである。

頭−首−背中のより良い関係とは?と聞かれると

正確に文章で伝えるのは今の僕には難しいので

どうしても知りたい方は、レッスンを受けてみてください。

おそらく本を読んだり、聞いただけでは腑に落ちないでしょう。



②腹筋の代わりに背中側を使うこと

背中は、非常に大きな筋肉で覆われ、骨盤から頭部・さらに肩周辺から

腕の付け根までサポートしてます。


表層は広背筋僧帽筋などの非常に大きな筋肉が背中全体を覆っています。

見てわかるように、これらの筋肉の繊維は肩や腕の方に斜め、

ないし横方向に伸びています

背中だけでなく、腕のサポートをするこれらの筋をしっかり使うことで

腰や背中をしっかり支えてくれます。

また、出産後の抱っこをラクにしてくれます。

これだけでも腹筋に比べて、しっかりした支えができそうですね






深層には、脊柱起立筋群という骨盤から頭部までを支える、長い筋肉の束が

無数にあります。

背骨沿いの幾つもの筋繊維の束が骨盤・仙骨部から頭部に伸びています。

これにより、腰・背中・首・そして頭と支えられているのです。


背筋群が正しく使われれることで、腰椎の過度な前弯や子宮への緊張をいうデメリットの

解消だけでなく、呼吸を妨げず、背骨の動きをより自由にしてくれるのです。


お腹側ではなく、背中の大きな筋肉群によって身体をサポートしてもらっている

という意識を持ちましょう



③股関節はじめ下肢の各関節(膝・足首)をしっかり、そして柔らかく使うこと

まず、足に必要のない筋緊張がある場合、それらは腰や腹部の緊張の原因であり

骨盤の動きも制限します。

下肢をマッサージすると、それだけで腰痛が改善んされるのはそのためですし、

今後、出産に向けて柔らかく開いてこないといけない骨盤にはマイナスです。


また、分娩中に上手に〝いきむ〟には足の緊張は不必要のようでした。

(出産の観察(立会い)もしてました)




妻の後日談として

「身体の気をつけ方がわかった」

「腰やお腹をかばって、恐る恐る動くことがなくなったといっていました」



↓ぽちっとお願いします
 

↓ポチッとお願いします!
  にほんブログ村 健康ブログ アレクサンダー・テクニークへ

コメント

このブログの人気の投稿

移転のお知らせ

  突然ですが Studio Appirection 神楽坂は 移転のため 9月末まで営業となりました 約7年程でしたが 多くの方にアレクサンダーテクニークを知って頂き 身体の使い方に興味を持っていただいたことを とても感謝しています。 マッサージや整体など 人に頼らずとも 自分自身で身体を良くすることが できることを伝えたいという気持ちで 始めたアレクサンダーテクニークの 最初のスタジオでした 実際に身体が変わっていくその変化や 毎日が楽になっていく生徒さんを観察することができ 多くの学びがありました 身体はどんどん良くなっていく様子や 姿勢が良くなり 考え方・性格も柔らかくなり 大袈裟に言うと 生き方まで 変わることができる可能性を アレクサンダーテクニークと 通っていただいた生徒さんが 教えてくれました とてもとても感謝しています。 人生がより良くなる 毎日の身体の使い方を これからもお伝えしていくという 強い思いを持ちつつ ひとまず 第一章の神楽坂編は幕となります。 第二章は 移転先からなのですが 行き先はというと アメリカ・カリフォルニア となります ちょっと遠いですよね・・・ アメリカでは 師匠である ギオラ・ピンカス ボブ・ブリトン に学びを請うとともに また広くさまざまな角度から ATの学びとなることに挑戦していき 将来 日本にもっとアレクサンダーテクニークが浸透するよう 助力していきたいと考えています。 挑戦といえば 何かオンラインで発信したいとも考えています ・身体の使い方 ・カリフォルニアの田舎生活 ・アメリカ事情 などなど 引き続き マイペースに 発信していきますので どうぞよろしくお願いします Yoshi Sugiyama

アレクサンダーテクニーク と 合気道 

私の最初のATレッスンをしてくれたマット先生の、 ATを習い始めたきっかけを 今でも覚えている。 合気道の師範をされていたお父さんが良いからと 勧めてくれたからだとおっしゃっていた。 合気道や剣道、その他武道をされている生徒さんとのレッスンの中での 武道における身体の使い方と、アレクサンダーテクニークのそれとの共通点が 非常に多くとても気になっていた。 せっかく日本にいるのだから、日本古来から継承されている武道における 身体の使い方を学びたいと徐々に思うようになり 8月より新しい学び「合気道」を始めました。 特に学びたい点は、「強さ」と「丹田」 まず、筋力に頼らない、身体の使い方による「強さ」を学びたい。 武道は対人であり、自分のことだけでなく相手も意識しなければならない。 合気道の場合で言うと、組手でしょうか 相手からの力の方向や、押さえ込む際の体のつながりやバランスなどを 感じながら、型を崩さないよう動く。 それはまさに、自分らしくある。と捉え方ができると思う。 相手に流されず、自分の力を十分発揮する。 この場合の自分らしさは、強さを引き出す最良の状態を保つ体の使い方とでも 言いましょうか。 武道だと型ですが、スポーツや楽器の演奏でいうと基礎練習。 始めて約2ヶ月の私は、基礎練習真っ只中。(週1では足りない・・・) その型の練習がとっても楽しい! 全身のつながり、動きのつながり、バランス、さまざまな要素を考え・感じながらの時間は 自分とじっくり向き合うことができる充実した時間になっています。 師範の動きを見ると、型の重要性がよく分かるので、 今のうちにしっかり体に叩き込んでおきたい。 そしてもう一つは「丹田」。 アレクサンダーではあまり下腹部の感覚にはふれない。 日本人ならほとんどが知っている丹田という下腹部の力は 動きや姿勢で重要視されている。 ただ、ほとんどの人がわかっていない。 正直に言うと、私も正確な感覚は分かっていないので ここでちょっとはっきりさせておきたい、と言う気持ちです。 合気道での気づきがすでにいっぱい。 またアップします!!

カリフォルニアの田舎生活はじまる

こんにちは。 今回からアメリカ、カリフォルニアの田舎からお届けします。 2024年、10月13日に無事アメリカに到着し 慣れない場所での 新たな生活を 壁にぶち当たりいながらも 少しづつ前進しています 9月末に神楽坂・横浜での仕事を完全に閉め 10月11日に引越し手続きを完了し 10月13日に羽田を経ち 同日にロサンゼルス空港を経由して サクラメント Sacrament 空港に到着 友人がピックアップしてくれ そこから車で1時間かけ ネヴァダシティーNevada Cityの 友人宅にしばらくステイした後 現在 写真の自然に囲まれた家に住んでいます と、ざっと移動の工程を書きましたが いやぁ〜〜〜ほんとに大変でした 引越し!! 家族4人で7年も住んでると こんなにも物があるのかと驚き 収納の奥から 出るわ出るわ 荷物の仕分け・処分・梱包などが 永遠に終わらないのではと思うくらい ひたすら荷物と戦っていました。 最終的に 断捨離力 が格段に上がったように思えました アメリカで生活が始まり まー田舎といっても普通にお店はあるので ない物は買えばなんとかなるだろうの精神でしたが やっぱり日本のものはなんか 気が利いててね 持って来れば良かったと 後悔の場面がちらほら・・・ 渡米して1ヶ月が経ちまして すでに色々ありました まだ仕事も始められていない状況ですが それでもなんとかやっています という報告でした これからしばらくは 身体のことより 田舎生活に関してブログになってしまいそうですが ご了承ください