「ハンズ オン ワーク がなによりも パワフル」
私は、プライベートレッスンだけでなく、
ワークショップにおいても、できる限りハンズオン(手で触れること)
をしたいと思っています。
理由としては
「ハンズオンがなによりもパワフルなんだよ」
という教えを、我が師匠たちに頂いたからです。
触れることでしか伝えられない部分
聞いただけでは伝えられない部分
が、そこにはいっぱいあるのです。
ハンズオンワークの効果として特に重要な点は
身体の(緊張の)状態
各部位の繋がり(コーディネーション)
身体に向ける意識(ディレクション)
などの質・量・方向など、非常に微細な変化を感知し
いかにより良い方向に導くか、だと思っています。
例えば、立ち方のバランスを鏡で確認したとしましょう。一見ちょうど良い
バランスに見える状態でも、まだどこかに身体の緊張や、心の緊張があったりします。
さらに、”動き”出してしまえばなお一層緊張しやすい。
アレクサンダーテクニークのターゲットである”無自覚の不必要な緊張”を
自ら感じとることは、思った以上に難しい。
その方の身体感覚の熟練度にもよりますが、
アレクサンダーテクニークが目指す感覚は、
聴覚からの情報だけでは不十分である場合がほとんどです。
より正確に深い理解を得たい場合は、触覚を通した情報がベターです。
生徒さんに
「よく分かりましたね?」なんて言われます。
ハンズオンをしていると、身体の状態がよくわかります。
どの方向に意識(ディレクション)を向けているか。
身体のどの部分を緊張させているか。などなど
それらの緊張が現れた瞬間、動きを一旦止めることにしています。
生徒さんに、気付かずそのままにしようとしていた緊張に気づいて欲しいからです。
悪い習慣によって身体がわずかでも過度に緊張した瞬間や、
感情や心の状態が身体の”緊張”として現れた
その一瞬の微細な変化を感じ取れるのが
アレクサンダーテクニーク教師
だと学校で学びました。
ヨーロッパやアメリカでは、伝統的な学校ほど、
多くの時間をハンズオンワークに費やしています。
私が卒業したカリフォルニア、バークレーにある Alexander Educational Centerでも
やはり、授業の中心はハンズオンワーク。
アレクサンダーテクニークの概念、創始者のF M アレクサンダーに関する書籍などに
関しての授業があるものの、
「解剖学などは卒業してから勉強すればいい」
というのが校長のスタイルでした。
理由は言ってくれませんでしたが、いつも
「EXPERIENCE(体験)が大事なんだ」
と教えてくれました。
それはおそらく、頭で解っているからといって、身体が理解をしたわけではない
ということだと思う。
それはただの 解ったつもり です。
日本で、アレクサンダーテクニークを教えていて思うことがある。
アレクサンダーテクニークを学んだことのある方ほど、
理論が、身体のスムーズな動きを邪魔している。
頭よりも、もっと感覚を研ぎ澄ますべきだ!
学校ではとにかく、ひたすらワークをしていく、まさに修行。
何百回、何千回と続けることで、その感覚・技術が身につくと信じて、
毎日学校に通ったものです。
「継続は力なり」という言葉は日本の職人さんにとても当てはまるが、
ここにも職人魂みたいなものを感じました。
校長のGioraはアレクサンダー歴が40年以上の大ベテラン。
その積み重ねられた、技術や感覚は3年間ひたすらプラクティスしても
遥か遠く、卒業する際に「3年間では足りないね」と仲間同士でいったものです。
ただ単に、知識やテクニックに傾倒せず、職人気質なワークという点でも
僕はアレクサンダーテクニークとあの学校を気に入ったんだと思う。
最後に、我が師匠Giora Pinkasのハンズオンをご覧ください。
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